ステラマギカ 2人きりの会話-これからについて- その2

 ステラマギカという存在を改めて至近距離から感じる優二。
 ピンクの光沢質のあるドレス、ミニな茶色のスカート、ドレス越しでもハッキリと判別できるたわわで豊満な胸元、あでやかな金髪のツインテールに可憐で強気な表情。まるで何かのアニメから飛び出したような姿は優二どころか、変身ヒロイン系のアニメに精通した人間なら間違いなく魅了されてしまうだろう。
 先ほどのステラマギカの問いかけに答える優二。

優二「まず変身するときに出てくる胸のブローチなんだけど、星城さんの体の時には体内にそういうものがあるような反応はなかったんだ。でも星城さんがステラマギカちゃんの体になる瞬間、胸元あたりに何らかの力が集まってそれがブローチの形になるみたいなんだ。
 それとブローチからリボンが出てきて服になるけど、そのリボンは厳密には布とかゴムとか現実にある物質じゃなくてそのブローチのエネルギーが実体化したものが液状になってそれがリボンの形になって体を覆ってる感じなんだ」
ステラマギカ「ふむふむ・・・ってことは宝石とかそういうものでもなくて私自身の力が実体化した物って思えばいいのかな?」
優二「う、うん。まあそういうことにしてくれていいよ(可愛いけど、やっぱり星城さんと同じ人には思えないなぁ・・・)
 
優二はステラマギカにいくつか質問をすることにした。

優二「ステラマギカちゃんは、星城さんとしての自覚はあるの?」
ステラマギカ「うん、自覚というか見た目や性格が変わる感じなんだよね。なんというか迷いが変身する前よりは無くなる感じって言えばいいかな」
優二「なるほどなるほど・・・ステラマギカちゃんが変身する最大の目的とかってあるのかな?なにかアイテムを探してその集めたアイテムで願いをかなえるとか、強大な敵の親玉と倒すとか・・・」
ステラマギカ「あ~そういうのはないんだよねぇ・・・現実世界じゃそういうのは間違ってもないからね。どちらかといえば・・・なぜか変身できちゃったから、できることならこの力で地道に人助けをしていければいいのかなっていうのが今の目的かな」
優二「変身するとき、ブローチからリボンがあふれたり体に巻き付いたりしてるけど・・・その時ってステラマギカちゃんはどういう気持ちになるのかな・・・?」
ステラマギカ「正直言うと、結構キツイ。ブローチが胸から現れるときは結構体が熱くなるし、リボンも結構強い力で体を締め付けるからね。でも、それと同時に何かうれしい気持ちにもなるんだよね。変身する快感って言えばいいのかなこれ・・・」
優二「そっか・・・あのブローチから出てくるリボンはつまりは星城さんの体から溢れてるものってことになるのかな。ってことはあのリボンってつまりは星城さん・・・」
ステラマギカ「うん?・・・ちょっと大沢くん?なんか変なこと考えてない・・・!?(・-・#)」
優二「いやいやいやっ、別に何か変なこと思ってないよっ!あのリボンは星城さんの強い意志が具現化したものなのかなって思ったんだよ・・・(;^ω^)」
ステラマギカ「ああ・・・そうね、私にはよくわからないけどやっぱり私自身も変身ヒロインみたいなキャラに幼稚園のころからあこがれていたからそういうのに一度なってみたいって気持ちはあったのは間違いないの。」
優二「そ、そうなんだ・・・(星城さんとは趣味が合うとは前から思ってたけど、そういう願望で本当に変身しちゃうなんて・・・)」
ステラマギカ「あと、不便なことといえば・・・元に戻ると服装がなぜかいつも通ってる学校の夏服を着てるんだよねぇ・・・」
優二「え?そうなの?」
ステラマギカ「初めて変身したのが去年の夏ごろだったの。そのときは誰かが助けを求めてる声が聞こえてきてその瞬間、自分が何をすればいいのか自然と分かったの。そして私は変身して人を助ける存在だってことを理解したって感じ。たぶん、元に戻ると夏服になるのはその時のことをブローチが形状記憶してるからなんだと私は思ってるの」
優二「へぇ・・・あ、じゃあ変身前の服装はどうなってるの?夏服にもどるんじゃ前の服装は消えちゃうんじゃ?」
ステラマギカ「いや、なぜか私の部屋に毎回服が戻っておいてあるの。たたんでもなく普通に散らばった感じに床に置いてある感じ」
優二「その原理がよくわからないなぁ・・・、あ、あと失礼だけど下着とかは一体(ry」
ステラマギカ「そこは聞かないでッ!!((゚Д゚;)」

・・・会話はそれから10分ほど続いた。


優二「いろいろと話を聞かせてくれてありがとう、じゃあそろそろ元に戻ってくれてもいいかな?」
ステラマギカ「うんそうだね。じゃあ、変身を解くときもどういう風になってるか確かめてほしいからまた手を握ってもいいかな?」
優二「うん、いいよ。また何かわかるかもしれないしね」
ステラマギカ「ありがとう。あ、でも1ついいかな?変身を解除するときはどうしても光で自分の姿を隠すことができないから私がいいっていうまで目をつむってくれてもいいかな?」
優二「え、う・・・うん(ずいぶんと積極的だな・・・)」
ステラマギカ「じゃ、変身解くからお願いね」

ステラマギカの差し出した手を取り目をつむる優二。
そしてステラマギカは呪文をつぶやく。

ステラマギカ「Stella blooming.(ステラブルーミング)」

ステラマギカの服装はピンクのレオタードのようになり、そして服装の形はまるでラバー素材の液体のようにとけ液体は美枝子がもともと着てた服装になり体系も美枝子の元々の体形に戻っていくのであった。

美枝子「・・・いいよ。大沢くん」

目を開ける優二。その目の前には、元の姿の美枝子の姿があった。

美枝子「ど・・・どうだった大沢くん?何か感じたかな・・・?」
優二「うん、確かにドレスは液体になってブローチに戻っていく感じなんだ・・・ただ」
美枝子「ただ?」
優二「変身してる時にリボンとして出てくる液体と、変身を解除したときのドレスが変化したときの液体なんだけど何か力の方向が変わってる気がするんだ」
美枝子「力の・・・方向?」
優二「たとえるなら、変身してる時に出る液体は星城さんを守りたいという気持ちを感じるんだけど、変身を解除したときに出る液体は星城さんの体の中に戻りたいという気持ちを感じるんだ。ただこれは自分の考えに過ぎないから本当のところはどうなのか僕には見当がつかないんだ・・・
美枝子「そ、そうなんだ・・・」

困惑しながらも美枝子はこくりと頷いた。

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