ステラマギカ 妖花との遭遇-異形との対峙-(リョナ要素あり注意)

http://magicalsam.s1001.xrea.com/archives/73
↑この話から数日後の2人に起きた出来事になります。

*この話には、実験的ではありますが若干のリョナ要素があります。

優二「な、なんだあれ・・・」
ステラマギカ「冗談でしょ・・・?あんなのアニメかゲームだけで勘弁してよぉ・・・」


現場に駆け付けた2人の目の前には信じがたい光景が広がっていた。
そこには、ビルの工事現場の鉄骨群に張り付いた
あまりにも巨大な大きさの花が不気味にうごめいていたのである。

↓雰囲気としてはこういうやつ。大きさは大体雑居ビル3,4階相当。


ステラマギカ「きっとママの言ってた異世界の門が偶然開いた瞬間に、この花の種子が
こっちの世界に入ってちょうどこの場所の土壌に入って育っていたわけね」
優二「でもあんなのが誰も知らない間に成長してあんなふうになるなんて・・・」
ステラマギカ「そもそも向こうの世界の物体はこっちでは普通の人間には見ることができないの。たぶん物質構成の関係上識別できないんだと思う。これのためにいったいどれだけの人があの花の被害を受けてきたことか・・・」

異世界からの物体を相手にするのは今回が初めてではない。今までにも何回か高速で動き回る動物などは2人の力で何とか退治することはできた。
高速で動き回る動物に比べれば動かない植物は比較的魔法で簡単に倒せる。ステラマギカはそう思っていた。

ステラマギカ「この魔法は、あいにく人には使いたくないけど・・・こういうときにこそ使うものよねっ!」
ステラマギカの腕に持ったワンドの先端に光が集まる。本来戦闘はしないもののそれなりの敵なら撃退できる光のビームを撃つことはできるのである。
ステラマギカ「よーしパワーが溜まった!今よ!」
ワンドからビームを放とうとしたまさにその瞬間であった。

バキバキバキッ!
地中から突如現れた無数のツタがステラマギカの手足を拘束する。

ステラマギカ「何っ!?しまったッッ!!」
意表を突かれ思わず手に持ったワンドを落としてしまうステラマギカ。手足に巻き付いたツタはそのままその巨大な花びらの中にステラマギカの体を放り込んでしまった。

優二「そ、そんな!?ステラマギカちゃん!ステラマギカちゃあああん!!」

あまりの突然の出来事に叫び声をあげてステラマギカの名前をよぶ優二。
そしてそのステラマギカの危機を察知したのが、美枝子の母親の彗子であった。

彗子「はっ!?美枝子ッ!!!」

ちょうど深夜を回り熟睡していた彗子は、突然飛び起きパジャマ姿のまま悟られぬよう数年ぶりの変身をした。
その姿こそ、今から24,5年前かつて人知れず世のための人のために尽力してきたCometa Magica(コメータマギカ)という存在そのものであった。

彗子「この姿になる日は一体いつ以来かしら・・・。待っててね美枝子。ちゃんと美枝子のことを助けて見せるから!」

変身した彗子は静かに家の窓を開け、窓から飛翔し巨大花のもとへと向かったのであった。

そのころ、巨大花の内部では・・・

ステラマギカ「ううっ、気を失っていたみたいだけど・・・な、なによここ?!」

ステラマギカの目の前には不気味な光景が広がっていた。まるで肉体でできてるようにしか見えない壁、その中の壁と壁の間が圧倒的に狭くかろうじて動ける場所にステラマギカはいた。

ステラマギカ「もしかしてここってあの花の中ってこと?ともかく早くここから外に出ないと。それにしてもすごく狭いしまともに動けないじゃない・・・」

肉壁からなんとか体と手足を動かそうとしたまさにその瞬間であった。

ステラマギカ「あれ?壁からなんかヌメヌメしたものが出てきて・・・きゃあッ!!?」

肉壁から白い粘液がにじみ出てきたと思った瞬間、周囲の肉壁からぶびゅっびゅっ!ブチュッ!ビュクッ!」と激しく音を立てて大量の白い粘液を浴びせられるステラマギカ。

ステラマギカ「なっ、何これ!?ネバネバして・・・う、動けないッ!!」

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=54532971

↑状況的にはこういう感じ。(ワンドは花に飲み込まれた際に手から放してしまったのでない)


足の狭い空間に溢れかえった粘液は完全にステラマギカの足を拘束していた。いくら必死で動こうともヌチャっと音を立ててまるで木工用のボンドのように粘液が糸を引きマトモに足を動かすことすらできない。
そして腕や背中も粘液によって肉壁に張り付きステラマギカの体の自由は完全に奪われていた。何とか動こうとしても粘液が背中から尻までにべっとりと纏わりいておりこの場所から1歩も動けない状態である。

ステラマギカ「うう、動けないし気持ち悪いよぉ・・・」
腕を拘束されているので胸や顔に垂れてきた粘液を吹くことができず不快感をあらわにするステラマギカ。ワンドを落として魔法が使えず妖花のいいようにされる屈辱感と無力感でステラマギカの気持ちはいっぱいになっていた。
だが、粘着されるだけでは終わらない。しばらくして自分の体の異変に気づく。

ステラマギカ「なにこれ、力抜けてく感じがする・・・
その肉壁は粘液を通じてステラマギカの魔力を吸収し始めたのである。魔力で生成されたステラマギカの服と強大な魔力を持つステラマギカは妖花にとって絶好の養分であった。さらに粘液はステラマギカの力の源である胸元のブローチにも付着しておりブローチからも魔力を吸収され、もはやステラマギカは妖花の上質なエサとなっていた。

ステラマギカ「だ、だめ・・・力が・・・入ら・・・ない・・・」
意識を必死で保ってきたステラマギカだが、魔力を根こそぎ吸われとうとう意識を失ってしまった。

ステラマギカが妖花に飲み込まれてから10分程経過していたそのころ、優二はその異常な光景を外から見ることしかできなかった。自分の超能力をもってしても、太刀打ちできないばかりか妖花のどこにとらわれてるのか全く見つけられない自分に焦りと無力を感じる優二。そんな優二の前に1人の銀髪の女性が降り立ったのである。
↑服装はこういう感じで

↑髪形や髪の色の雰囲気はこういう感じだと予想。(ただ顔立ちは30代の雰囲気)

優二「くそう!一体どうすりゃいいんだよ!?って・・・あ、あなたは?」
彗子「事情はあとで話すから。それよりも、美枝子は今あの花の中にいるのよね・・・!?

突然現れたその女性の正体が優二には全く理解できなかった。たしかに優二は彗子とは何度もあっているため決して知らないわけではない。だが、優二に対して今まで変身する光景を今まで見せなかった。

優二「なんだこの人は?この人も魔法を使える人なのか?だけど、この人は美枝子ちゃんの事を知ってるみたいた。そしてあの声としゃべり方・・・まさかこの人!?」


その直後、妖花の茎の一部分からムクムクと新たな花のつぼみが現れた。つぼみはユックリと粘液を垂らしながら花を開かせた。

優二「あ、あれは・・・ッ!?」
彗子「み・・・美枝子!?どうしてこんな・・・!?」

花のおしべのちょうど真ん中にはまるで貼り付けにされたような体勢で周囲から粘液で拘束され、意識がもうろうとしている黒髪で変身前のレオタード姿になったステラマギカの姿があった。


 ↑ちょうどこの服装と髪型になって

↑ちょうどこういうぐわいに花びらの中で拘束されてる感じ

ステラマギカ「マ、ママ・・・おお・・・さわくん・・・わ、わたし・・・」
うつろな目になりながらも辛うじて魔力を温存しているため変身途中の姿となっているステラマギカ。だがその魔力もいつまでもつのかは全くわからない。

彗子「ちょっと我慢しててね・・・あなたをこんな目に合わせたのも私の責任だから、なんとしても助けないとね。優二くん、力を貸してくれるわよね?」
優二「・・・はい!」

美枝子を何としても助けたい2人の強い気持ちともに、2人の視線は妖花にとらわれたステラマギカへとむけられていた。


*あとがきですが、魔法少女アニメにおいてのピンチシーンというシチュで実験的に書きました。ただピンチといっても怪人や一般人に暴力を受けたりゲスな真似をさせたりするのは個人的に見たくないので、巨大植物に取り込まれるというシチュにさせていただきました。

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